Matterって何がいいの?
「Matter」とは具体的に何か。
スマートホーム化するなら知っておきたい「Matter」のユーザー目線のメリットや影響を解説します。
そして、「Matter」の有無でスマートホーム製品を選択できるようにしていきましょう。
「Matter」とは?
「Matter」とは、CSAが推進するスマートホーム共通規格です。
CSAのレポートによると、289企業が参画し573製品がMatter承認を受けています。
「Matter」4つの特徴 | 説明 |
---|---|
Simplicity (シンプルさ) | セットアップ等がより簡単 |
Interoperability (相互運用性) | 異なるメーカー間でも連携可能 |
Reliability (信頼性) | インターネット切断時もローカルで連携可能 |
Security (安全性) | 暗号化通信などでより安全 |
生まれた背景
「Matter」が生まれた背景には、スマートとは言えないスマートホームの課題がありました。
スマートホーム化でのMatter登場以前の課題は大きく2つ。
- 異なるメーカーの製品連携が難しい
- 商品えらびが難しい
背景①:異なるメーカー同士の連携が難しい
A社のランプとB社のセンサー
連携したら最高なのに……
Matter登場以前は、通信規格や操作アプリがバラバラ。
異なるメーカーのデバイス同士での連携は難しい状態でした。
背景②:デバイス選びが難しい
Matter登場以前は、デバイス連携の確認が困難。
選択に時間がかかったり、購入後に連携できないと気づいたり、不自由でした。
こういった課題解決のため
「Mattter」が生まれました。
Matterのスマートホーム化へのメリット
Matterのスマートホーム化へのメリットを4つにまとめました。
メリット①セットアップがより簡単に
今でもアプリで設定が簡単なスマートデバイスが多いですが、更に使いやすくなります。
QRコードをスキャンするだけ等、より簡単なセットアップを実現します。
メリット②シンプルな製品選び
「Matter」対応の製品を選べば、簡単に連携させることができます。
対応製品の判断は「Matterロゴ」。
ロゴが製品に書いてあれば、簡単にスマートホームの仲間に加えられます。
メリット③ローカルでも接続し連携
通信について少し詳しく解説!
Matterは、WiFi/Thread/Zigbeeなど様々な通信規格に対応。
例えばThread。
Matter登場以前は、インターネット切断で「デバイス操作ができない……」という不便もありました。
しかし、MatterはThread技術による通信互換性を持ち、この問題も解消。
Threadはスマートホーム化に必要なIoTデバイス専用に開発された技術。
省電力で運用、メッシュネットワークで広範囲の通信をカバーし、インターネット切断時でもデバイス間通信ができるようになります。
「Thread router」がインターネットとのやり取りをし、他のデバイスがそれぞれローカルでネットワークを作り上げることができます。
Thread Routerは
デバイスの通信まとめ役
メリット④異なるメーカー同士も連携!
これまでは、同じメーカーのデバイス同士の連携がメインでした。
しかし、Mattterによりメーカーの壁を越えた連携が可能に。
A社のセンサーとB社のデバイスで
便利な仕組みができるかも?
アイデア次第で拡張性は無限大になり、新しい連携方法や便利な使い方が見つかります。
Matter1.0~1.2対応デバイス
Matter1.0から対応するデバイスが少しずつ充実。
対応カテゴリーをまとめます。
Matter | 対応スマートデバイス |
---|---|
1.0 | 電球/照明スイッチ |
コンセント | |
ドアロック | |
温度計/エアコン操作 | |
ブラインド/シェード | |
人感/接触センサー | |
TV/ビデオプレイヤー |
Matter | 対応スマートデバイス |
---|---|
2.0 | 冷蔵庫 |
エアコン操作(温度/風量) | |
食洗器 | |
洗濯機 | |
煙感知器 | |
大気センサ | |
空気清浄機 | |
扇風機(首振り等) |
Matterの課題になりそうな点
Matterは本当にいいところばかり?
と思う方に向け、課題になりそうなことを考えてみました。
機能が制限されるかも
Matter接続では、他のメーカーのフル機能を実現できない可能性がある。
例えば、照明のリモコン。
スマートスピーカーから操作する際、ON/OFFだけ可能で細かい調光ができないなどが考えられます。
スマートスピーカー側が
詳細操作に対応していない等あり
製品価格が上がるかも
Matter対応するための開発費が製品価格に反映され、デバイス価格が上がるかもしれません。
ただ、Googleがソフトウェアアップデートで対応する等、メーカーにより対応が異なりそうです。
メーカー各社のMatter対応
GoogleやAmazonはすでに対応製品を続々と投入しています。
スマートホーム共通規格「Matter」とは?【まとめ】
スマートホーム化製品の連携を更にスマートにする規格Matterを解説しました。
今後、続々とMatter対応製品が登場していきます。
メーカーや種類で迷ったら、「Matter対応かどうか」を1つの基準にしてみては。
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